絵を描こうとすると、一瞬だけ、自分の奥底で「もうひとりの存在」が姿を現す。
例えるなら、窮地に立ったエヴァ初号機が暴走する時のようなエネルギーの塊を、自分の中に一瞬だけ垣間見る。
ドラゴンボールで例えるなら、悟空が大猿になる時のようなエネルギーかな。
この存在が「暴走」じゃなく、「覚醒」した時に、自分のまだ眠っている可能性が爆発し、開花するんだろうな。
この存在は、間違いなく自分自身であって、潜在的に眠っている力。
子どもの頃から少年マンガが大好きだったのは、兄の影響だと思い込んでいたけど、本当は私の中に似たような存在が眠っていたからかもしれない。
振り返ってみると、絵を描こうとしているときか、絵で表現したいことのイメージを膨らませているときにしか、この存在は現れたことがない。ちなみに、この感覚は、書籍のイラストを描いている時にはなく、アートとして絵を描こうとしているときにだけ現れる。
自分の最大の能力が、ここに眠っているということなのだろう。